2-1.ロック加工の種類
事前にネジにゆるみ止めのコーティング加工等を施しておくことを総称して、「プリコート」または「プレコート」と呼んでおり、プリコートは3種類に分かれる。
一回きりの半永久型(ロックタイト・メック・ドライロックなど)
化学反応利用型。
接着剤で固めて固定すると考えるのが近い。
- 空気が遮断すると固まる、嫌気性接着剤を固着剤としてマイクロカプセルに入れてある。
- 雄ねじと雌ねじの嵌め合わせ部分を接着剤で固める。シール効果も生まれる。
- ロックの強度を高強度・中強度・低強度などいくつかに分けてあり、色分けしたりしているが、メーカー毎に色がまちまちで共通性はない。
- 外さない→高強度
取り外しすることもある→中強度
取り外しを必要とする→低強度
繰り返し使用型(エフロック・スリーロック・ナイロック・アロックなど)
- 未反応樹脂利用型。
- 雄ねじ部分に特殊ナイロン樹脂を融着させる。
- 特殊ナイロンの強力な弾性反発力により摩擦保持力を発生させ、ゆるみ止め効果を得る。
- ナイロンナットのゆるみ止め方法と同じ要領と考えるのが近い。
- 繰り返し使用できる。
- 大きな径のネジでは一部分でOK。(全周は必要ない。)
- 調整に便利。
- 隙間がないのでシール効果がある。
漏れ防止のシール型(ドライシール・シーロックなど)
- 未反応樹脂利用型。
- シールテープの代わりと考えたほうが良いです。
- ねじ部に樹脂を融着させます。
- ねじ込むと雌ねじによって樹脂が整形され、密着した状態になります。
このため振動などに対して緩みにくくなります。
しかし、あくまで漏れ防止のシール効果がメインです。 - 耐水・耐油・耐薬品。