ネジの百科事典

特徴

皿の上面に丸みがついた形状をしています。
皿は部材と面一にすることができますが、表面に何かを滑らせたときに、すりわりの溝や十字穴のくぼみに引っかかることがあります。
丸皿は、平らにすることはできませんが、すりわりや十字穴への引っかかりを防ぐことができます。
すりわりの溝や十字穴のくぼみを、皿より深くすることができるので、ドライバーとしっかりかみ合わせることができます。

用途

皿と比べて出っ張るとはいっても、なべと比べれば出っ張りを低く抑えることができます。あまり出っ張らせたくはないけれども、平らにするのも嫌なときに使われます。皿に飾りを付けたようなものですので、デザインや見た目重視で選んでも構わないでしょう。

用途事例

■ドアやドア枠の丸皿小ねじ
ドアがゆっくり閉まるようにするドアクローザー。
これをドアやドア枠に固定しているのが丸皿小ねじでした。

■ドアノブの丸皿ねじ
室内のドアノブに使われている丸皿小ねじ。
頭がそれほど出っ張らず、しかし皿とは違って丸みがあるため柔らかい印象を受けます。

■歩道の手すりの丸皿小ねじ
街を歩いていて、ふと横を見ると、そこにも丸皿小ねじが使われていました。
歩道の手すりを固定しています。
なべ小ねじや皿小ねじに比べて、人の目に付きやすい所に使われることが多いようです。

ラインナップ

(+)丸皿小ねじ
頭がそれほど出っ張らず、しかし皿とは違って丸みがあるため柔らかい印象を受けます。
(+)丸皿小ねじ小頭
頭の径が小さく、通常の皿が使えない狭い溝に使います。

(+)旧JIS丸皿小ねじ

ピッチがISOに統合されるまで製造されていたネジ。その当時製造された機械についていることがある。

呼び	M3	M4	M5
旧JIS	0.6	0.75	0.9
JIS	0.5	0.7	0.8

(+)丸皿小ねじ小頭(D=7
(-)丸皿小ねじ
マイナスのドライバーを使用する。デザイン的な要素が強いものにも使用されることが多い。

丸皿小ねじの種類

小ねじの種類	呼びの範囲	材料
すりわり付き丸皿小ねじ	M1～M8	鋼、ステンレス、黄銅鋼小ねじの強度区分は4.8、8.8
十字穴付き丸皿小ねじ	M2～M8	鋼、ステンレス、黄銅鋼小ねじの強度区分は4.8、8.8

丸皿小ねじの代表的なサイズ

<単位 mm>

ねじの呼び	M2	M2.5	M3	M4	M5	M6	M8
頭部の径	4	5	6	8	10	12	16
頭部の高さ	1.6	2	2.45	3.2	4	4.8	6.2
呼び長さ	5～20	6～30	6～40	8～50	10～50	12～60	14～60
ドライバーのサイズ	1		2			3

※ECサイトでも取り扱いが御座います。サイズ表をクリックして下さい。

丸皿小ねじの規格表