ネジ・締結部品の鉄鋼市況情報
8月の鋼材マーケット資料では「鉄・SUS: 続々と値上り」とされ、線材、高力ボルト、特殊鋼、ステンレス鋼材などでコスト転嫁の動きが示されています。一方、鉄スクラップや海外スクラップは下落しており、原料から完成品まで同じ方向には動いていません。ネジ・ボルト・ナット・座金の在庫、納期、材質、表面処理、強度区分を確認するための実務情報として整理しました。
8月の主要市況指標
線材 SWRCH
239,000円/t
高炉・紐付 / 2026年8月10日資料
傾向: 上昇
高力ボルト
410,000円/t
M20-M22 / 2026年8月10日資料
傾向: 上昇
特殊鋼丸棒
183,000円/t
SC φ25-100 / 2026年8月10日資料
傾向: 上昇
ニッケル LME
16,657ドル/t
2026年8月10日資料
前月比 -1,073ドル/t / 傾向: 横ばい
上記は2026年8月10日付の鋼材マーケット情報に掲載された「国産一級品の月間国内平均市況」等を参考値として整理しています。取引価格を保証するものではありません。
8月の市況判断
鉄・SUS製品はコスト転嫁局面
参考資料では、材料だけでなくエネルギー、運送、労務、副資材など製造に関わる諸経費の上昇を背景に、鉄製ネジとSUSネジで値上げが続いていると整理されています。
高力ボルト・特殊鋼は値上げ材料が明確
線材三次製品で値上げ機運が高まり、高力ボルトでは9月出荷分から25,000円/tの値上げ発表例が記載されています。特殊鋼棒線でも8月契約分から10,000円/tの追加値上げ例が示されています。
原料は一方向ではない
国内H2スクラップは52,000円/tで前月比1,000円安、米国屑C&Fアジアは368ドル/tで同35ドル安です。原料の一部が下落していても、加工・物流・労務費の影響が残るため、完成品価格を単純に下落とは判断できません。
国内鉄鋼生産の補足
粗鋼
694.7万t
2026年7月
前月比 +2.3% / 前年同月比 +0.4%
普通鋼
534.1万t
2026年7月
前月比 +2.3% / 前年同月比 +0.5%
特殊鋼
160.6万t
2026年7月
前月比 +2.3% / 前年同月比 -0.1%
熱間圧延鋼材
607.8万t
普通鋼・特殊鋼合計 / 2026年7月
前月比 +2.4% / 前年同月比 -2.8%
国内生産数値は、日本鉄鋼連盟が2026年8月21日に発表した2026年7月の鉄鋼生産実績を参照しています。生産量の変化が個別のネジ・締結部品価格へそのまま反映されるものではありません。
調達担当者様の確認ポイント
- 鉄製ボルト・ナット・座金は、呼び径と長さだけでなく、材質、強度区分、表面処理ごとに現在価格と在庫、納期を確認してください。
- SUS品はニッケル相場だけで判断せず、ステンレス鋼材そのものの価格改定も確認してください。8月契約分からニッケル系、モリブデン系、クロム系のステンレス鋼材で値上げ発表例が資料に記載されています。
- 高強度品、特殊鋼品、図面指定品は、市況や価格だけで代替せず、材質、強度区分、熱処理、表面処理、規格、寸法の一致を優先してください。
8月市況から見る商品確認ポイント
| 材料・区分 | 8月時点の見方 | 調達時の確認ポイント | 関連する締結部品 |
|---|---|---|---|
| 線材系・一般ねじ | SWRCH線材は239,000円/tで上昇傾向。線材価格に加え製造諸経費の上昇が転嫁材料になっています。 | 定番品は価格改定の有無、必要数量、在庫、次回補充時期を確認します。 | 六角ボルト、六角ナット、平座金 |
| 高力・高強度用途 | 高力ボルトは410,000円/tで上昇傾向。9月出荷分から25,000円/tの値上げ発表例もあります。 | 強度区分、材質、用途条件を固定し、価格だけで一般品へ置き換えないよう確認します。 | キャップボルト、高強度ボルト |
| 特殊鋼 | 特殊鋼丸棒は183,000円/tで上昇傾向。8月契約分から10,000円/tの追加値上げ発表例があります。 | 材質記号、熱処理、強度、加工条件、納期を確認します。 | 高強度ボルト、機械部品用締結品 |
| SUS | ニッケルは前月比では下落していますが、SUS鋼材では8月契約分の値上げ発表例があり、材料と加工コストを合わせて見る必要があります。 | SUS304、SUS316系など材質指定を確認し、耐食性が必要な用途では安易な材質変更を避けます。 | SUSボルト、SUSナット、SUS座金 |
8月の市況ニュース
線材三次製品で値上げ機運
素材価格に加えて、エネルギー、運送、労務、梱包材などの上昇を背景に、ワイヤーロープや高力ボルトなどで値上げ機運が高まっているとされています。調達時は現行価格だけでなく、改定時期も確認します。
特殊鋼・SUS鋼材も価格改定
特殊鋼棒線では8月契約分から追加値上げ、ステンレス鋼材でもニッケル系約5-7%、モリブデン系約15%、クロム系約5%の値上げ発表例が資料に記載されています。
亜鉛・銅は高値更新
資料では7月に国内亜鉛建値、銅建値が最高値を更新したとされています。めっきや銅系部品では素材価格だけでなく、実際の表面処理・加工費と商品価格の反映時期を確認してください。
調査元と注意事項
調査元: 2026年8月10日付 鋼材マーケット情報(サンコーインダストリー株式会社発行)、日本鉄鋼連盟、ネジクル調査。
鋼材マーケット資料に記載された市況・値上げ情報は、製鋼メーカー、商社、新聞等の情報を総合した参考指標です。本ページでは、その内容と公表済みの国内鉄鋼生産統計を分けて整理しています。
本ページの市況情報は調達判断の参考情報です。市況のみで代替可否や購入時期を決めず、図面、規格、材質、強度区分、表面処理、必要数量、納期を確認してください。
必要なサイズ・仕様を確認する
商品番号、材質、表面処理、強度区分、呼び径、長さから商品を確認できます。在庫品は平日午前中のご注文で当日発送です。在庫・価格情報は毎朝更新しています。
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