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2026年4月10日発表の鋼材マーケット情報(サンコーインダストリー社様提供)では、鉄・ステンレスともに先高基調が示されています。材料価格や加工賃、物流費の上昇は、ネジ製品の価格にも影響する可能性があります。
鉄・ステンレス市況は先高基調へ
鋼材マーケット情報によると、鉄およびステンレス鋼の市況は、原材料価格の高止まりや労務費・物流費の上昇を背景に、引き続き先高基調となっています。特に線材やステンレス線材の値上げは、ネジメーカーにとって大きなコスト要因となります。
1.市況表(国産一級品の月間国内平均市況)
| 品名 | サイズ・他 | 単価 | 前月比 | 傾向 |
|---|---|---|---|---|
| 線材 | SWRCH 高炉 紐付 | 229,000 円/t | - | → |
| 線材 | SCM 高炉 紐付 | 254,000 円/t | - | → |
| スクラップ | 国内屑 H2 炉前 | 48,000 円/t | +3,000 | ↑ |
| 米国屑 | C&F アジア | 377 $/t | +2 | → |
| 棒鋼 | SD295A D16~25 | 105,000 円/t | +5,000 | ↑ |
| H形鋼 | SS400 200X100 | 112,000 円/t | - | ↑ |
| コラム | STKR 9X300X300 | 155,000 円/t | - | ↑ |
| 特殊鋼丸棒 | SC φ25~100 | 183,000 円/t | - | → |
| 冷延鋼板 | SPCC 1.2X4X8 | 115,000 円/t | - | ↑ |
| 高力ボルト | M20~22 | 410,000 円/t | - | → |
| 電気銅 | 2,010 円/kg | -130 | ↓ | |
| アルミ地金 | 595 円/kg | +63 | ↑ | |
| ニッケル | LME | 17,093 $/t | -40 | → |
2.鉄・SUSの相場動向
鉄については、製鋼メーカーによる線材の値上げに加え、伸線メーカーから加工賃の値上げが発表されています。ネジメーカーでは、材料価格の上昇や労務費などの諸経費増加を製品価格へ反映する動きが検討されています。
SUSについても、製鋼メーカーによる線材の大幅値上げと、伸線メーカーによる加工賃値上げが発表されています。ステンレス系ネジでは、材料費の上昇幅が大きく、今後の製品価格に影響が出る可能性が高まっています。
3.ステンレス線材の大幅値上げ
日本製鉄は、ステンレス線材の3月から5月契約価格について、2年ぶりとなるベース改定を行い、原料価格の上昇や円安ドル高の影響を受けて、3四半期連続となる値上げを発表しました。
ニッケル系のSUS304はトンあたり55,000円、クロム系のSUS430はトンあたり15,000円の引き上げとなっています。また、SUSXM7は70,000円、SUS316は95,000円、SUS310Sは110,000円の値上げとなり、特殊鋼種でも大きな価格改定が行われています。
背景には、鉄スクラップなどの主原料価格の高止まりに加え、労務費、物流費、諸資材コストの上昇があります。ステンレス鋼線最大手の日本精線も、日本製鉄の値上げに自社のベース価格改定を加え、4月から6月契約価格を引き上げる見通しです。
4.棒線・薄板でも値上げの動き
神戸製鋼所は、線材・棒鋼製品について4月出荷分からトンあたり10,000円以上の値上げを発表しました。対象は特殊鋼棒線、高炭素線材など全線材・棒鋼製品で、値上げは2024年4月出荷以来2年ぶりとなります。
JFEスチールや日本製鉄も同様の値上げを実施すると発表しており、さらに大手冷間圧造用(CH)鋼線メーカーである大阪精工は5月出荷分から冷間圧造用鋼線の加工賃をトンあたり5,000円引き上げるとしています。
薄板についても、JFEスチールが5月出荷分から国内向け一般薄板をトンあたり10,000円値上げすると発表しました。日本製鉄と神戸製鋼所も、主原料、副原料、物流費、労務費、外注費など複層的なコスト上昇を背景に、同様の値上げを発表しています。
5.ネジクルの視点
ネジは、線材やステンレス材、冷間圧造用鋼線などをもとに製造されるため、今回の鋼材価格上昇はネジ製品にも直結します。材料費だけでなく、加工賃、物流費、労務費が同時に上昇している点は、今後の調達において特に注意が必要です。
必要なネジを安定して確保するためには、価格動向を確認しながら、早めの調達や代替材質の検討を進めることが重要です。ネジクルでは、鉄・ステンレスをはじめ、各種材質・表面処理・サイズのネジを1本からお届けしています。
鋼材市況は、今後も原材料価格や為替、物流費の影響を受けやすい状況が続くと考えられます。ネジ1本の不足が生産現場の停止につながることもあるため、必要な部品を必要なタイミングで確保できる体制づくりが、より一層重要になります。

