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日本銀行が2025年8月13日に公表した「企業物価指数(2025年7月)」によると、国内企業物価指数は前月比+0.2%(前年比+2.6%)。夏季の電力料金調整後では前月比+0.1%と、小幅ながら上昇が続いています。製造・建設資材コストの見通しに関わる重要指標として注視します。
ネジクルの視点【2025/08/13-317号】
1. 前月比+0.2%、電力調整後は+0.1%
7月の国内企業物価指数は電力料金調整を含むベースで+0.2%、電力調整後で+0.1%。エネルギー寄与はやや縮小しつつも、全体としてはコスト上昇が続いています。
2. 前年同月比+2.6%の伸び
前年比は+2.6%。基礎素材から中間財までの広い範囲で価格の粘着性がみられ、価格転嫁の動きが継続しています。
3. 金属・素材価格の高止まり
鉄鋼・非鉄分野は海外需給と為替の影響で高止まり傾向。ねじ・ボルト等の金属製品コストに波及しやすい地合いです。
4. 為替要因による輸入コストの上振れ
円安局面では輸入素材が割高となり、特殊鋼や機械加工部材のコスト上振れリスクが意識されます。
5. 先行き:電力安定も原材料は粘着
電力調整後指数の小幅化はエネルギー安定を示唆する一方、原材料価格の下落は限定的。建設・設備分野を中心に価格転嫁と先行調達の戦略性が求められます。
ネジクル解説コメント
1. 六角・建材系は原価の波及に注意
六角ボルトや建材用ねじは鉄鋼市況の影響を直に受けます。見積・発注のタイミング管理により原価上昇の吸収が重要です。
2. アンカー類は需要期と価格の同期
施工需要期に合わせた需給タイト化が価格に反映されやすく、物量計画と在庫回転の最適化がコスト管理のポイントです。
3. 複合部品は為替感応度が高い
座金組込ねじなど複数部材で構成される製品は、部材の輸入比率に応じて為替感応度が高まります。価格条件の見直しと代替提案の準備を推奨します。
・ 詳細はこちら:日本銀行「企業物価指数(2025年7月)」PDF
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