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OA機器組立工程におけるインチネジの使用部品選定

OA機器とは、プリンター、複合機、通信端末、サーバー周辺機器、19インチラック搭載機器など、オフィス内で使用される電子・機構製品を指します。 OA機器では、海外規格部品、輸入ユニット、通信機器、ラックマウント部品にインチねじが使用されます。

本記事では、OA機器の製造・組立工程に沿って、インチネジを中心に使用する締結部品を整理します。 製品リンクは、指定ECサイト掲載品である インチネジ を基準にしています。

工程1:輸入ユニット・海外規格部品の受入確認工程

工程内容(仕様書ベース)

OA機器に組み込む電源ユニット、通信モジュール、制御基板、海外製メカユニットについて、取付穴のねじ規格を確認します。 メートルねじとインチねじを混在使用しないよう、UNC、UNF、No.ねじ、インチ呼び径を図面・部品表で照合します。

なぜその作業が必要か

OA機器では海外製ユニットを採用するケースがあり、メートルねじをインチねじ穴へ無理に入れると、雌ねじ山の破損、締付不足、斜め締めが発生します。 受入段階でインチネジの使用箇所を確定することで、組立不良と再作業を防止します。

使用製品

インチネジ

用途・役割

輸入電源ユニット、海外製通信モジュール、インチ規格ブラケットの取付穴確認用および組立用ねじとして使用します。

選定基準

  • 強度区分:OA機器内部の軽荷重締結に使用するため、鋼製インチ小ねじ相当またはステンレス小ねじ相当を選定します。
  • 材質:屋内OA機器内部は鉄ユニクロメッキまたは三価クロメート、腐食を避けたい通信端末内部はSUS304を選定します。
  • 使用環境:屋内、空調環境、低腐食環境、低振動環境です。
  • 規格:ANSI/ASME B1.1のユニファイねじ、JIS B 0206相当のユニファイ並目ねじ、JIS B 0208相当のユニファイ細目ねじを確認します。

引用仕様書名または参考基準名

ANSI/ASME B1.1 Unified Inch Screw Threads、JIS B 0206 ユニファイ並目ねじ、JIS B 0208 ユニファイ細目ねじ

↓ 次工程:筐体・シャーシへの取付準備

工程2:OA機器筐体・シャーシのねじ穴確認工程

工程内容(仕様書ベース)

複合機、プリンター、通信端末、サーバー周辺機器の筐体シャーシについて、取付穴がメートルねじかインチねじかを組立前に確認します。 タップ穴、バーリングタップ、板金ナット、インサートナットの呼び径を図面指示と照合します。

なぜその作業が必要か

シャーシ側のねじ規格を誤ると、ねじ込み初期で山を潰し、板金タップの保持力が低下します。 OA機器は薄板シャーシを多用するため、ねじ山破損は部品交換につながります。

使用製品

インチネジ
ユニファイ 並目
ユニファイ 細目

用途・役割

インチ規格タップ穴の本締結、輸入ブラケットの固定、通信モジュール固定部のねじ規格統一に使用します。

選定基準

  • 強度区分:筐体シャーシ固定では、鋼製小ねじ相当またはステンレス小ねじ相当を選定します。
  • 材質:屋内筐体は鉄三価クロメート、耐食性を重視する制御通信機器はSUS304を選定します。
  • 使用環境:屋内OA機器、事務所空調環境、粉じんが少ない低腐食環境です。
  • 規格:UNCはユニファイ並目、UNFはユニファイ細目として、ANSI/ASME B1.1の呼びとピッチを照合します。

引用仕様書名または参考基準名

ANSI/ASME B1.1 Unified Inch Screw Threads、JIS B 0206、JIS B 0208、JIS B 1007 締結用部品の一般要求事項

↓ 次工程:ラックマウント金具の取付

工程3:19インチラック搭載金具の固定工程

工程内容(仕様書ベース)

OAネットワーク機器、プリントサーバー、通信制御装置を19インチラックへ搭載するため、ラックマウント金具を本体側へ固定します。 ラック機器では海外仕様のインチねじが指定される場合があるため、取付穴の呼びを確認して締結します。

なぜその作業が必要か

ラック搭載金具は機器重量を支持する部品です。 ねじ規格の不一致や締付不足があると、搬送時の振動、ラック収納時の引き出し荷重、保守作業時の片持ち荷重で金具が緩みます。

使用製品

インチネジ
ネジ ナット ワッシャー
バネ座金

用途・役割

ラックマウント金具の固定、通信機器側面ブラケットの締結、搬送振動による緩み抑制に使用します。

選定基準

  • 強度区分:ラック搭載機器の支持部は、鋼製小ねじ相当以上の締結力を確保する品番を選定します。
  • 材質:屋内ラックは鉄三価クロメート、長期保守を行う通信ラックはSUS304を選定します。
  • 使用環境:屋内、弱振動環境、搬送振動を受けるOA通信機器です。
  • 規格:ANSI/ASME B1.1、EIA/ECA-310の19インチラック機器取付概念、JIS C 6010系列の電子機器構造基準を参照します。

引用仕様書名または参考基準名

ANSI/ASME B1.1 Unified Inch Screw Threads、EIA/ECA-310 Cabinets, Racks, Panels, and Associated Equipment、JIS C 6010系列 電子機器用ラック及びユニット構造

↓ 次工程:カバー・外装パネルの固定

工程4:外装カバー・サービスパネル固定工程

工程内容(仕様書ベース)

OA機器の外装カバー、保守点検用サービスパネル、通信端末の小型カバーを固定します。 保守時に取り外す部位では、ねじ頭の破損を防ぐため、指定工具に合う頭部形状を選定します。

なぜその作業が必要か

サービスパネルは定期点検や消耗品交換で着脱されます。 インチねじ指定箇所にメートルねじを使用すると、繰り返し着脱で雌ねじが摩耗し、パネル浮きや異音の原因になります。

使用製品

インチネジ
なべ小ねじ(なべ頭)
皿小ねじ(皿頭)

用途・役割

なべ頭は外装カバーの面押さえ、皿頭はパネル表面をフラットに仕上げる箇所に使用します。 インチネジは海外規格の外装部品、輸入筐体、保守パネルの指定ねじとして使用します。

選定基準

  • 強度区分:外装パネル固定では、軽荷重締結用の鋼製小ねじ相当またはSUS小ねじ相当を選定します。
  • 材質:屋内外装は鉄三価クロメート、手汗や清掃薬剤に触れる部位はSUS304を選定します。
  • 使用環境:屋内OA機器、頻繁な保守点検、低腐食環境です。
  • 規格:ANSI/ASME B1.1、JIS B 1111 十字穴付き小ねじ、JIS B 1007を参照します。

引用仕様書名または参考基準名

ANSI/ASME B1.1 Unified Inch Screw Threads、JIS B 1111 十字穴付き小ねじ、JIS B 1007 締結用部品の一般要求事項

↓ 次工程:輸送・出荷前の緩み確認

工程5:出荷前トルク確認・緩み確認工程

工程内容(仕様書ベース)

組立完了後、インチねじ使用箇所を対象に、締付状態、ねじ頭の損傷、座面浮き、部品のがたつきを確認します。 ラック搭載金具、外装パネル、輸入ユニット固定部は、チェックリストで確認します。

なぜその作業が必要か

OA機器は工場出荷後に輸送振動を受けます。 締付不足が残ると、到着後の異音、カバー浮き、ユニット接触不良につながります。 インチねじ使用箇所はメートルねじとの混在確認も同時に行います。

使用製品

インチネジ
washer 座金
スプリングワッシャー

用途・役割

出荷前の増し締め確認、座面保護、軽微な振動による緩み抑制に使用します。

選定基準

  • 強度区分:OA機器の薄板・樹脂部品固定に対して、母材を損傷しない小ねじ相当の締結部品を選定します。
  • 材質:標準屋内品は鉄三価クロメート、腐食リスク部位はSUS304を選定します。
  • 使用環境:屋内、輸送振動、低腐食環境、保守時の繰り返し着脱環境です。
  • 規格:ANSI/ASME B1.1、JIS B 1256 平座金、JIS B 1251 ばね座金を参照します。

引用仕様書名または参考基準名

ANSI/ASME B1.1 Unified Inch Screw Threads、JIS B 1256 平座金、JIS B 1251 ばね座金、JIS Z 0200 包装貨物評価試験方法通則

まとめ

OA機器では、輸入ユニット、19インチラック関連部品、海外仕様の通信機器、サービスパネルにインチネジが使用されます。 製造現場では、受入確認、シャーシ確認、ラック金具固定、外装カバー固定、出荷前確認の各工程で、メートルねじとの混在を防ぐ管理が重要です。

購買担当は図面上のUNC、UNF、No.表記を確認し、設計者は母材厚みと締結荷重を確認し、現場監督は締付工具とねじ規格の取り違えを防止します。 これにより、OA機器の組立品質、保守性、輸送後の信頼性を安定させます。

主要使用部品: インチネジ