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連載 5INTERVIEW

お客様に助けられ、代々
イノベーションを繰り返しています

有限会社大塚製作所 様

記事公開日:2014年12月15日

名古屋で車椅子の生産をされている有限会社大塚製作所の大塚様にお話を伺いました。

お客様:有限会社大塚製作所 大塚正晃様 / 聞き手:株式会社ツルガ 敦賀伸吾、宮嶌佳代

目次
・お客様に助けられ、代々イノベーションを繰り返しています
・バラ売りやオーダーネジの相談もできるから、試作がしやすい
・ネジクルは納期が確実。計画通りに生産できてコストダウンに
・自社の品質を守るため、品質の良いネジを使います

お客様に助けられ、代々イノベーションを繰り返しています

敦賀:今日はお時間いただきまして、ありがとうございます。まずは貴社のお仕事についてお聞かせいただけますか。

大塚様:創業して、今年で51年目。私で3代目になります。元々はキッチン用品やリビングなどのサイドテーブル、シリンダーで上下する座の高い椅子の製造など、徐々に作るものが変わってきました。17年前くらいにメッキをしている工場の担当者から、椅子を作っているなら車椅子もできないかというお話をいただきました。そうして今の福祉業界に入り、今はそちらが売上のほとんどになっているという状況です。

敦賀:作るものが変わる度に機械設備は変わるのでしょうか?

大塚様:いいえ、元々あった機械で製作が可能でした。もちろん椅子のシート張りなどは出来ない工程も有りましたが、やれる技術で新しいものを作ってきました。
その際はいろいろとお客様に助けていただきました。

敦賀:従業員の方もほぼ同じ作業内容でお仕事をされておられるのですか?

大塚様:そうですね。当時の作業内容と変わらず製作をすることが出来ましたね。

敦賀:お客様層は変わりましたか?

大塚様:そうですね、お客様自体は変わっていきました。
業界の環境も変わり、お客様自身も自然と海外へ物作りの拠点が移行してしまいました。国内はデザイン性が高く、こだわりのある商品が残り、そういった商材をたまたま我々が手掛けさせていただきました。

敦賀:物作りの生産拠点が海外へ行くのが分かっていて、変革したというわけではないのですか?

大塚様:いえ、たまたまです。椅子の生産業者も海外へどんどん行くようになりました。昔は椅子だけで何万円していましたが今はもう何千円ですからね。車椅子介護関係でも歩行器の便利機能が付いたので、海外に拠点が行かず残ったものを、我々が提案し携わっていました。価格競争は当然ありますが、海外に多く流れることはなく今に至っています。

敦賀:変わるきっかけはお客様からのお話ということですが、その中でもお考えがあって方向性を決めてきたのですね。

大塚様:確かにそこは意図的な戦略はありましたね。誰でもできる物はやらないという。
メイドインジャパンで、小回り良く、メンテナンス性も良くて15年経っても修理すれば使えるものをイメージしております。今までの技術の蓄積のおかげです。

敦賀:大塚さんのところはイノベーションを繰り返して進化していく、そういうお家の文化ですかね。普通は商売替えというのはなかなかできるものではないですよね。

大塚様:確かに難しいですよね。

敦賀:そこをずっと3代にわたってやっているというのは、やっぱりそういう教えがあってのことでしょうね。
あとは、大塚様が意図的に戦略的に進む方向を考えているというのもあったかもしれませんね。お客様の要望を営業さんが吸い上げて、それを報告して受け止めるだけの関係性が会社の中に有るというのが凄いですよね。

大塚様:カッコ良く言うとそうですけど、元々私が入社するまで営業はいませんでした。もうほとんど弊社の社長が、仕事を請う社長と話し合い、できる?できない。のやり取りだけだったもので。

敦賀:なるほど、多分大塚さんをご存じの方は、大塚さんに言えばなんとかしてくれるって思ってもらえているのでしょうね。

大塚様:それはずっと続いているかもしれませんね。

バラ売りやオーダーネジの相談もできるから、試作がしやすい

敦賀:ネジクルはどういったきっかけで知られましたか?

大塚様:弊社はいろいろな部品購入をする際、ロットで購入をすることがしばしばあります。
それでたまたま調べていたら御社は、ロットはもちろん購入できるけど、バラ売りがありましたし、ここならサンプルのネジが取れるじゃないということになりました。それでいろいろな物を試してみようとなったのがきっかけでした。何でも調べてみるものだなと思いましたね。

敦賀:なるほど。

大塚様:それで、いろいろサイトを見て行くとオーダーのネジも相談できるというのがあり、さらにこれはいいなと。

敦賀:いろいろイノベーションをするという事は新しいものを作るということだから、試作品もいろいろ作りますもんね。そこでネジクルの1本から買えるというのが良かったわけですね。それまではどうされておりましたか?

大塚様:生産ラインで使用するネジのほとんどは地元のネジ屋さんで買っていました。でもそこはバラで取れないので、試作の為のネジはホームセンターで探さなきゃいけない。でもあそこのホームセンター行ったけど無かった。別のホームセンターに行っても無いなんてしているとそれだけで半日使ってしまう。勘弁してよ、時間がもったいないそんな感じですよね。

敦賀:ネジを探すのに時間ばっかり取られちゃうわけですね。

大塚様:あとは特殊なネジを探しても、メーカーに聞いてから回答となると、納期の返事をもらうだけで1日、2日かかってしまう。

敦賀:納期の確認だけで2日は待ってられないですよね。

ネジクルは納期が確実。計画通りに生産できてコストダウンに

大塚様:そうですね。試作用のネジだけでなく、生産で必要なネジも問い合わせをしていますけど、お客様に納期を早く正確に伝えるためには、こちらも納期を早く確認したいですよね。

敦賀:やっぱり納期は重要ですね。

大塚様:重要です。何よりも納期ですね。フルオーダーで作るという強み以外にも、お客様に正確な納期が伝えられればそれだけ小回りが利くという会社としてアピールできますので。

敦賀:なるほど、納期をきちっと伝えられるのは重要ですね。

大塚様:ネジを納品してくれる会社さんにも納期の正確さを求めますけど、もちろん社内でもそこが徹底できるように取り組んでいます。いつも言っているのですけど、とにかく5Sをもっと徹底しないとダメだよと。コストダウンってあまりいい言葉じゃないので、5Sをしっかりして、無駄や無理がないようにし納期をきっちり守れば、ちゃんと会社が回っていく、そうやっていいサイクルを回すことで楽しくやって行こうと取り組んでいるのです。

敦賀:いつぐらいからその5S運動ははじめましたか。

大塚様:やりだしたのは去年ぐらいからですね。ずっとやりたかったのですが、なかなかしっかり取り組めなくて、最近取り組みはじめてから大きく変わりましたね。生産計画が立てやすくなりました。3ヵ月の生産計画を立ててそれを1ヵ月に落とし込んで、さらに毎週その調整、確認を確実にできるようになったのでブレがなくなりましたね。

敦賀:整理整頓できたらうまく回り出しますよね。

大塚様:そうです。もっといいものできるし、もっと従業員に還元できるし、協力して下さる他の会社様にももっと違うことができるのです。

敦賀:なるほど、そこにもの作りのグッドサイクルが見えますね。まず、ひとつ技術を核にしてベースを築いき、大塚さんの事業に対する考え方や人柄。その両方がうまく回っているのですね。
その中で必要なものだけ買ってコスト削っていきそしてそれを5Sの中で回してくのですね。

大塚様:はじめはネジをネットで買うなんて思ってもみませんでした。普通に売っているネジがネットで買えるだけを我々は求めているのではない。御社のサイトを見たときにネジをバラ売りするなんて聞いた事ない。それも袋のバラではなくて、本当に1本からのバラ売り。まずそこに驚きました。そしていろいろ調べるとコスト的にもメリットが出る。あとは納期も確定してすぐわかる。

敦賀:全てがかみ合ったわけですね。

大塚様:そうですね。

自社の品質を守るため、品質の良いネジを使います

敦賀:最近ですと、いろんな会社が参入してきて、ネジを扱っている所も多いですし納期も努力して早くなっています。その中から少しでも安いところを探すという事はありませんか?

大塚様:もちろんコストカットができればいいですけど、安ければいいというものでもありません。1箱買って製品にバラつきがあるという事を経験していますからね。ネジもそうですけど、パイプ母材など安い物を紹介されることもありますけど怖くて使えないです。

敦賀:パイプ母材とかは生命線だから、ものがきっちりしているかどうかは重要ですよね。

大塚様:一番のところですので。

敦賀:母材以外の消耗材の他にネジも結構重要な位置を占めているのですかね。

大塚様:ネジもものすごく重要です。

敦賀:そうですか。

大塚様:ええ。探せばいろいろ出てくるかもしれませんが、品質も良くないとだめですね。品質が良いと納期もちゃんとしている。単価も見える化ができているのは商品にも信用がある。

敦賀:ありがとうございます。

宮嶌:品質はそんなに変わるものですか?

大塚様:変わりますよ。以前の経験ですがワッシャーを購入した際、品質にバラつきがありました。その他にもネジも溝と溝の間にゴミがあったりします。ナットもネジがちゃんと切れてないなどありました。それが組み立てて最後のところで発覚した等になるとえらいことになりますので。

宮嶌:そうですよね。全部を完璧に管理しているのに、開けた瞬間あれってなったら困りますよね。

大塚様:開けた瞬間に分かればまだいいですけど、分からない事もありますから。

敦賀:使ってみて分かるということですか。

大塚様:そうです。組んで、“なんだこれは!”ってなります。

敦賀:怖いですね。あとはバリが出ていて、お客様が手を切ったとか、ケガしたとかになったら大変なことですしね。

大塚様:そこはシビアにみないとダメですね。

宮嶌:そういった製品は海外製に多いのでしょうか?

大塚様:我々の経験ですと海外製の方が多いですね。でも日本製でも同じです、そこは取り寄せないと分かりませんから。もちろん海外製でもいい物もありますし。そこは信頼できるところから買うしかないですね。だから仕入れる所は納期と品質両方で選ぶことになりますよね。

敦賀:そこはもう絶対ですよね。

大塚様:絶対です。納期と品質以外はあまりうるさく言いません。大体取引しているところから出てくる金額でムチャムチャ高いや安いもありませんから。やはり納期と品質を守るためにはどうしても掛かるコストはありますので、このコストはその結果の数字だねって認識しています。

敦賀:ネジクルは納期と品質と価格が合って使っていただけているわけですね。

大塚様:そうですね。

敦賀:我々を使っていただいてビジネスがうまく行くというのはとても嬉しいです。これからもお役に立てるように努力いたします。本日はお忙しい中ありがとうございました。

5S運動:整理、整頓、清掃、清潔、躾