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鉛とカドミウムに関するRoHS規制

■RoHS規制とは?
●電気・電子機器を製造するにあたっては、使用される素材についてカドミウムの含有を0.01wt%(100ppm)以下に、鉛の含有を0.1wt%(100ppm)以下に抑制しなければならない。
●2006年7月1日以降、この基準に適合しない電気・電子機器について欧州連合域内での販売を禁止する。
銅合金(快削黄銅を含む)に含まれている鉛について、当面は、4.0wt%までの含有を許容する「適用除外」規定を設けるが、代替素材が開発され普及した段階で「適用除外」規定を削除する。

■真鍮材に関する環境問題
家電・自動車・水回り製品等の素材として使用される鉛を含む快削黄銅棒について代替え材料の開発研究がされました。
原因は、鉛の飲料水への溶出や廃棄物からの土壌への溶出、切削加工中の飛散による環境や人体への悪影響です。
平成15年4月1日から施工された厚生労働省令の水道水の鉛溶出基準の改正、ELV・RoHS・WEEE指令の有害物質の鉛・カドミウム規制問題により環境に優しい黄銅棒の対応が注目されています。

☆廃車及び電化製品から土壌に浸透して飲料水や農作物に影響を及ぼし私たち人間にも影響を及ぼします。

■一般的な快削黄銅
C3604BD
鉛と亜鉛に切削性を良くする目的で、鉛を3%程度含有させています。
切削粉(ダライ粉)による再生製造している率が高く切削回収時に混在する様々な不純物が混入する可能性があります。
各環境規制に低触対象となる材料となります。

■環境規制に適合させた快削黄銅
鉛レス材
快削黄銅として有害な鉛の変わりに「ビスマス」や「けい素」を添加させた環境にやさしい黄銅合金となります。

〇ビスマスとは
重金属の中では、例外的に人体や環境への悪影響が少ない物質。
胃腸薬・傷薬などの医薬品、口紅やアイシャドウなど化粧品にも広く添加されています。(原子番号83 原子記号Bi)
カドミレス材
カドミウム75ppm以下の黄銅棒使用の依頼が多く快削黄銅C3604を原料管理してカドミウムの含有量を数値保証された材料の事をカドミレス材として供給、使用されています。
※カドミレス材は、リサイクルに関しては、あまり厳しく無い様です。

けい素(シリコン)とは
岩石の主成分であり、地球上にもっとも大量に存在する物質のひとつ。
自然界に普通に存在している事からも分かる通り毒性は皆無です。(原子番号14 原子記号Si)

上記説明のようにビスマス系・ ケイ素系の鉛レス材料は、開発されて
存在します。しかし鉛レス材を使用して製品加工する工場が限られており全国に数社しか無くありません。
その数社も特定得意先向けのみの製造しか行っておりません。
理由:NC施盤などを鉛レス材専用機として使用しない限り、鉛レス材としての切削粉再利用に分別対応することが出来ない事や材質の機械的性質が変わってしまう為に鉛レス材への切り替えが進まない場合があります。C3604に比べると、硬くなり、切削性が劣り、割れ易い為加工性が悪くなる様です。 
※材料メーカの資料によるとほぼ同等の切削性、詳しくは各材料メーカーへご確認ください。