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小さなネジで大きな夢を応援!神戸大学 学生フォーミュラチーム
「大会までは、ホントに死ぬかと思うほどしんどいです。でも大会は楽しい!めちゃくちゃ楽しい!」
「僕らの360日は、大会の5日間のためだけに存在してます。」

学生らしい爽やかな笑顔でそう答えてくれたのは、今回私たちを案内してくれた
神戸大学の学生フォーミュラチームの宮崎さんと、前田さん。
神戸大学フォーミュラチーム
全国の大学生や専門学生が、約1年で自ら設計・開発・製作を行ない完成させた
フォーミュラカーの精度を競い合あう「全国日本学生フォーミュラ大会」。
ネジクルをご利用いただいている皆さまの中には注目している方も、多いのではないでしょうか。
▼2012年度  神戸大学フォーミュラカーはウイングがついてカッコイイ!
2012年度  神戸大学フォーミュラカー
有名企業が注目する全国学生フォーミュラチーム
この大会が、日本を代表する有名企業から注目されているのは、理由があります。
大会で上位になるためには、単に早く走るフォーミュラカーを製作し、でだけでなく、フォーミュラカーの、「論理的な設計」や「量産した場合の想定コストに関するレポート」、さらに「仮想ベンチャー企業となり自身のフォーミュラカーを売るプレゼンテーション審査」など実に多くの知識やスキルが問われるからです。

神戸大学4回生の前田さんは、「授業でもここまで(高度な内容)はやりません。CADを使用した耐久性のシミュレーションなど、工学部の4回生でもできる人はあまりいないと思います」と10㎝以上もある分厚い提出レポートを見せてくれました。
▼大会プレゼンテーション審査の様子                   ▼想定コスト審査の提出資料は1000ページ以上!
大会プレゼンテーション審査の様子と想定コスト審査の提出資料

▼競技は、走行タイムを評価する「動的競技」と、製作までのプロセス等を
評価する「静的競技」の合計1000点満点で評価します。

●動的競技 (合計:675点)
アクセラレーション (75点) 75mの直線を走行するタイム
スキッドパッド (50点) 8の字状のコースでのタイム
オートクロス (150点) 1周が1kmのコース1周のタイム
エンデュランス (300点) 同じコースを20周するタイム
燃費 (100点) 走行後の燃料を測定

●静的競技 (合計:325点)
デザイン審査 (150点) 設計や搭載技術の論理的説明評価
コスト審査 (100点) 車両を量産した場合のコストを説明評価
プレゼンテーション (75点) 仮想ベンチャーとして車両を売るための説明評価

昨年度は82チーム中で10位と奮闘。今年は堅実に入賞(6位)を狙う!
昨年行われた「第10回全日本学生フォーミュラ」では、約1万人の学生が参加しました。
海外チーム10チームを含め、エントリーした82チームのうち、
【優勝 京都工芸繊維大学、準優勝 大阪大学、3位 同志社大学】と名門校が名を揃える結果となりました。
神戸大学も、過去ベストを更新し、総合成績第10位と奮闘しました。
▼第10回大会を記念して総合得点10位のチームに贈られた「第10回特別賞」
第10回大会を記念して総合得点10位のチームに贈られた「第10回特別賞」
今年の4月からは、メンバー数も昨年度の8名から20名と大幅に増加し、
2013年度は6位入賞を目標に掲げ、すでに昨年9月から始動しています。

先日無事にシェイクダウン(完成したマシーンのテスト走行)を終え、
まだスペースフレームがむき出しの状態の車体を、私たちに見せてくれました。
▼なんと工学部の一角にあるプレハブ小屋で作業をしているとのこと。
「実はまだ正式な”部”でなくサークルでして…(苦笑)」         ▼まだフレーム状態の2013年新型マシーン
「実はまだ正式な”部”でなくサークルでして…(苦笑)」。まだフレーム状態の2013年新型マシーン
「やりたいことをやらないと、僕らがやる意味が無い。」
神戸大学 チーフデザイナー 宮崎さん
「学生フォーミュラカーは“610cc以下のエンジンを使用した4輪車”という原則があります。
バイクのエンジンをイメージしてもらうと分かりやすいです。

本来300キロぐらい出るエンジンですが、安全面から吸気制限もあるので、最高速度は、だいたい110キロです。
僕もドライバーとして乗りますが、首にかかる重力はそれでも凄いですよ。

その他にも、安全面から見た比較的厳しいレギュレーション(大会で定められている規定)がいくつか設けられてまして、
それらを全てクリアにしないと、車検が通らず、動的競技(走行タイムを競う競技)に出場ができません。
▼50~60㎡ほどのプレハブ小屋の中。数人で作業するといっぱいになります。
50~60㎡ほどのプレハブ小屋の中。数人で作業するといっぱいになります。
逆に言うと、安全面のレギュレーションを守っていれば、技術面での制限は比較的自由なので、
ターボチャージャーや、F1で禁止されているアクティブサスペンションなども実際可能です。
その辺り各チームの個性が出るところでもあります。

ま。やりすぎると壊れちゃうんですけど。(笑)
とはいえ、ある程度はやりたいことを盛り込んでないと、やっている意味もないと思っていますので、
審査員に「無茶してるなぁ」と呆れられながらも、何かしらチャレンジは続けています。」
▼このフロント部分の強度を証明するために、審査員に意図的に壊したサンプルを提出するそうです。
このフロント部分の強度を証明するために、審査員に意図的に壊したサンプルを提出するそうです。
「雨が降り、ウィングが折れ、ボルトが破断する。毎年、何か起こります」
「ただ、いろいろと気を付けて作っていますが、フォーミュラカーはよく故障します。
ほとんどのパーツが僕らの手作りなので仕方ない部分もあります。

去年(2012年度)は、大会競技中のタイムを計っているときに、後ろのリアウィングが
破損するというトラブルがありました。

ちょうど、僕がドライバーとして乗っていた時に、後ろから“バキッ”っていう
大きな音がしまして、次の瞬間、急に車体が滑って、ハンドルが重たくなったんです。
「あ。どっか壊れた…」とすぐ気づきました。

ハンドルが重たくなった分、コントロールを行なうのに必死で、タイムもだんだん落ちていくのですが、
前田さんは『アップ!アップ!(速度上げろ!)』ってサインを出してくる。
心の中で『無理だー!無理だからー!』と叫んでました(笑)
▼2012年 競技中に折れた後ろのリアウィング
2012年 競技中に折れた後ろのリアウィング
でも、もっと怖かったのは、その前の年(2011年)に、大会前の走行練習に本体をつなぐボルトの破断が起こった時です。

その時も、実は僕が乗ってました。
なぜか僕が乗る時は、よく壊れるんです(笑)

それまで、正直なところボルトやネジ類は「レギュレーションで指定されている長さに揃っていればいい」ぐらいにしか思っていたので、
当時のネジ類は、全てホームセンターと量販店で購入していました。

破断したボルトも量販店で購入したと思います。
実際、クラックしたボルトは強度区分などの記載もなく、入手経路がよくわからない謎のネジでした。
▼2011年走行会で破断したボルト(量販店で購入したと想定)
2011年走行会で破断したボルト(量販店で購入したと想定)
支援依頼したその場で社長が即決!
これは危ないと気づいた、当時のチーム担当者が、ネジクルさんのサイトを見て、
『ボルト、ナット、リベットの種類も豊富!会社が「ものづくりの街」東大阪だ!
まずは話を聞いてもらおう!』と、支援依頼の電話をしたそうです。

そしたら、たまたま社長に対応してもらい、その時の電話で、
すぐに支援に快諾してくれたと聞いています。

僕もスポンサー交渉をしたことがありますが、新規に依頼する場合、
あまりその場でOKをいただくことはありません。
それを考えると、本当にありがたいことだと思いますし、実際、今本当に助かっています。
▼ネジクルのボルトが使われています。               ▼今年のウイングはネジクルのオニメナットを使用予定!
ネジクルのボルトが使われています。今年のウイングはネジクルのオニメナットを使用予定!
今年の新型マシーンで使われているネジは、ほぼ全てネジクルさんのネジを使用しています。
新品のネジで最初から組立てられたことで、金属疲労の心配も少なく、
ボルトの入替えも少ないので、ボルトの締め忘れなど人為的なミスも削減できそうです。

特に、ネジクルさんのサイトは、使い勝手が良くて便利です。
サイズなどの情報も細かく記載されていて分かりやすいし、なにより発注後1~2日という
スピード納品していただけるのが本当に助かっています。

これだけ豊富に種類を取り扱っていて、当日発送してくれるサイトは貴重だと思います。」
▼現場で活躍中のネジ類                        ▼お馴染みネジクルの段ボールも誇らしげです
現場で活躍中のネジ類。お馴染みネジクルの段ボールも誇らしげです
フォーミュラカーの走行中に、ボルトが破断するという、一歩間違えれば大事故に繋がりかねない経験を通じて、
神戸大学のメンバーは、ネジの大事さに気付いたと言います。

「量販店のネジだからどうということではなくて、きちんとサイズの合ったネジで締結することが重要だと思います。
レギュレーションに細かくボルトの長さが設定されているのも、
長すぎるボルトや、短すぎるボルトが危険に繋がり、安全面からフォーミュラカーを支えるためにあることを再認識できました。」
▼「ほら、ここもネジクルさんのネジです」と丁寧に教えてくれました。
「ほら、ここもネジクルさんのネジです」と丁寧に教えてくれました。
安全で完成度の高い製品に、最適なネジは不可欠
このように、緻密な計算に基づいて設計されているフォーミュラカーに限らず、
ネジを使用する備品の多くは、ネジ1本によってその安全性が脅かされる可能性が少なくありません。
地味なことではありますが、設計に合った最適なネジを利用することは、
将来的に多くの人の、大きなものを守ることに繋がると思っています。

社長が、学生の電話1本で、支援を快諾した理由は、今の私には分かりませんが、
おそらく、学生が走らせるフォーミュラカーにおいて、ネジ1本がもたらす安全性や重要性を感じ、
同時に、その点に気付いた学生チームを応援したいという気持ちになったのではないでしょうか。


結果的に安全が保たれているときは、その存在に気づきにくいネジですが、少なくとも神戸大学のフォーミュラチームは、
真新しいネジで製作したフォーミュラカーに昨年度より高い完成度を感じており、
同時にネジクルは、彼らの安全にも一役買っているようです。

今年の大会で、6位入賞を狙う神戸大学の学生フォーミュラチームの活躍を、
ネジクルはこれからも、心から願い、精一杯応援し続けます。
身体にはくれぐれも気を付けて、がんばってください!!

2013年6月吉日 ネジクル運営スタッフ


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▼2013年度 大会概要
第11回 全日本 学生フォーミュラ大会 -ものづくり・デザインコンペティション-
日程:2013年9月3日(火)~7日(土) (5日間)
場所:エコパ(小笠山総合運動公園・静岡県)
主催:公益社団法人 自動車技術会
入場:無料
公式WEB http://www.jsae.or.jp/formula/jp/